子の看護休暇制度1

子の看護休暇制度1

<子の看護休暇とは?>

子の看護休暇とは、けがや病気の子の世話などを行う労働者に対し与えられる休暇です。

年次有給休暇と同じく法定の休暇ですから、会社には労働者に与える義務があります。〔育児・介護休業法16条の2、3〕

ただし、有給の休暇とする義務は無く、無給でもかまいません。

しかし、取得したことを理由とする不利益取り扱いは禁止されています。〔育児・介護休業法10条、16条の4〕

ですから、休みが多いことを理由に、解雇したり評価を下げたりすることは禁止されています。

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<その趣旨は?>

子どもが病気やけがの際に休暇を取得しやすくし、子育てをしながら働き続けることができるようにするための権利として子の看護休暇が位置づけられています。

また、「疾病の予防を図るために必要な世話」も休暇の対象となります。これは、子に予防接種または健康診断を受けさせることをいい、予防接種には、予防接種法に定める定期の予防接種以外のもの(インフルエンザ予防接種など)も含まれます。

 

<対象者と日数は?>

小学校就学前の子を養育する労働者は、事業主に申し出ることにより、1年度につき5日を限度として、子の看護休暇を取得することができます。

ただし、対象となる子が2人以上の場合は10日を限度とします。

ここで「年度」とは、事業主が特に定めをしない場合には、毎年4月1日から翌年3月31日となります。

ただし、日々雇い入れられる者は除かれます。また労使協定によって、勤続6か月未満の労働者や1週間の所定労働日数が2日以下の労働者は対象外とすることができます。

 

社会保険労務士 柳田 恵一


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