不注意による労災をどうやって防止するか

不注意による労災をどうやって防止するか

<実質面での対策>

従業員の注意力を向上させるというのは、まず無理でしょう。たとえ注意力が少し低下している場合でも、事故が発生しないようにする工夫が必要です。

これには教育が最も有効です。機械・器具の扱い方や、滑りやすい転びやすいポイント、危険な作業について、部門別の朝礼のときに再確認していくのが効果的です。進行係が一方的に説明するだけでなく、参加者に質問して答えをもらってから正解を解説すると、記憶に定着しやすくなります。

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<形式面での対策>

労災防止策を実施していることの証拠を残して、労働基準監督署の調査が入っても、説明できるようにしておくことも必要です。

当然ですが調査に入った担当官は、目に見えるものしかチェックできません。「毎朝朝礼で教育しています」と言っても、それが真実かどうかは見えません。

ですから、朝礼で指導した内容は、ノートなどへの記録が必要です。他にも研修を実施すれば、その案内書やレジュメなどに参加者の署名をしてもらって保管するなど、目に見える記録の保管が必要です。

職場に注意喚起のためのポスターやハリガミも必要です。たしかに掲示物で本当に労災防止の効果があるかどうかは疑問です。しかし、形式面での対策としては欠かせないものです。

社会保険労務士 柳田 恵一