労働基準監督署による労働安全衛生のチェック

労働基準監督署による労働安全衛生のチェック

<労働基準監督官の権限>

労働基準監督官は、労働基準法違反を是正するだけではありません。

労働安全衛生法を施行するために必要なときは、事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿、書類その他の物件を検査し、作業環境測定を行い、無償で製品、原材料、器具を持ち去ることもできます。〔労働安全衛生法91条1項〕

ここで、作業環境測定というのは、温度、湿度、騒音、照度、一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度、ちりの密度など、職場の客観的な労働環境を測定する検査のことをいいます。

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<法違反に対する使用停止命令>

労働基準監督署長は、労働安全衛生法の規定に違反する事実があるときは、その違反した事業者、注文者、機械等貸与者または建築物貸与者に対し、作業の停止、建設物等の使用の停止、その他労働災害を防止するため必要な事項を命ずることができます。〔労働安全衛生法98条1項〕

労働災害発生の差し迫った危険がある場合には、必要な応急措置を命ずることもできます。〔労働安全衛生法99条1項〕

つまり、営業停止や労働者の職場への立ち入り禁止を命令できるのです。

 

<報告書の提出義務>

なにより労働災害の発生防止に努めることが大切ですが、安全管理者や衛生管理者など法定の労働災害防止業務従事者をきちんと選任し、労働基準監督署長に選任報告書を提出しておくことも必要です。

 

社会保険労務士 柳田 恵一