<問題ないはずの就業規則>
社内で長年にわったって運用されてきた就業規則の一部が、実は法令違反だったということもあります。
所轄労働基準監督署長に届け出ていたとしても、「この就業規則に規定されていることは、すべて適法であり問題ない」と過信してしまうことは危険なのです。
<就業規則届出の効果>
労働基準監督署は、届け出のあった就業規則に違法な部分を見つければ、その是正を指導します。
しかし、就業規則やその変更を労働基準監督署の窓口に届け出たときに、じっくりとチェックされることは意外と少ないものです。通常は、ざっと見てくださって、気づいたところをコメントしてくださる程度です。
ですから、届出書類の控えに受付印を捺してもらっても、内容が保証されたわけではないのです。あくまでも、「受け付けました」という意味合いのハンコなのです。
<最初は完璧でも>
就業規則を作成しあるいは変更した時点で、会社の実態に適合し労働法の趣旨に沿った内容だったとしても、2~3年もすれば、法改正によっていつの間にか違法になってしまう規定が出てくるものです。
やはり、会社の実態から外れてきていないか、法改正に対応できていないのではないかという厳しい目で、定期的なチェックを続けることが必要です。
社会保険労務士 柳田 恵一
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