社会保険への加入を拒否する従業員への対応

社会保険への加入を拒否する従業員への対応

<強制加入であることの意味>

社会保険は強制加入です。この点が、民間の生命保険などとは大きく異なります。

1か月の所定労働日数、1週間の所定労働時間などの加入基準を満たせば、手続きをしてもしなくても、法的には社会保険に加入していることになります。

ですから、厳密には「加入を拒否」ではなくて、「加入手続きへの協力を拒否」ということになります。

 

<会社のとるべき行動>

本来は国の広報が果たすべき役割なのですが、加入手続きに非協力的な従業員に対しては、会社が教育しなければなりません。

会社は、従業員が拒んでも加入手続きが法的に強制されているので、協力してもらわないと困るのだということを説明します。

ただ強制加入とはいえ、給与の手取り額が減ることも事実です。社会保険料の支払いに見合うメリットがあることも教える必要があります。

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<社会保険のメリット>

厚生年金では、保険料の半分を会社が負担し、国民年金よりも多額の老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金が支給されます。平成29年8月以降は、保険料の納付が10年以上あれば、老齢厚生年金の受給資格を得られるようになります。

健康保険も、保険料の半分を会社が負担し、プライベートのケガや病気で、長期間仕事ができない場合に、賃金の約66%が補償される傷病手当金などがあります。

 

<たとえ拒否していなくても>

社会保険料は確かに高いと思います。給与明細書を見たときに、保険料について不満を感じる人は多いでしょう。

社会保険加入者に対しては、保険料の計算方法だけでなく、どのような場合にどのような給付が受けられるか、そのためにどのような手続きが必要かについても、簡単にまとめた説明文を配布しておいてはいかがでしょうか。

 

社会保険労務士 柳田 恵一