一斉に休憩を与えない場合に必要な労使協定

一斉に休憩を与えない場合に必要な労使協定

<一斉休憩の原則>

労働基準法の前身は工場法でした。工場では、労働者に一斉に休憩を与えるのが効率的です。

現在、休憩時間は事業場ごとに一斉に与えなければならないというのが、工場だけでなく原則的なルールとなっています。〔労働基準法34条2項本文〕

つまり、労働者に対して交代で休憩時間を与えることは、原則として認められていません。

<事業の種類による例外>

しかし、運送事業、販売・理容の事業、金融・保険・広告の事業、映画・演劇・興業の事業、郵便・電信・電話の事業、保健衛生の事業、旅館・飲食店・娯楽場の事業、官公署等では、労働基準法のこの規定の適用が除外されています。〔労働基準法40条1項、労働基準法施行規則31条〕

つまり、これらの事業では、労働者に一斉に休憩を与える必要がありません。

 

<その他の事業での例外>

上記の例外に含まれない事業でも、労使協定を締結すれば休憩時間を一斉に与える必要はなくなり交代で休憩時間を与えることができるようになります。〔労働基準法34条2項但書き〕

しかも、この労使協定は36協定などと違って労働基準監督署長への届出が不要です。

それでも、労働基準監督署の監督(調査)が入ったときには労使協定の有無がチェックされますから、一斉に休憩を取らせない事業場では労使協定書を作成して保管しておきましょう。

 

社会保険労務士 柳田 恵一