月別: 2017年12月

最低賃金法の本来の目的と現在の機能

最低賃金法の本来の目的と現在の機能

<最低賃金法の本来の目的>

最低賃金法の目的については、最低賃金法の第1条に次のように規定されています。

 

この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

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不妊治療を受ける社員への対応

不妊治療を受ける社員への対応

<少子化対策の推進>

少子高齢化が進む現在の日本で、政府は政策として、少子化対策と高齢化対策を強化していますから、育児・介護休業法も、度重なる改正によりその内容が充実してきています。

さらに、労働者が妊娠したことを理由に不利益な扱いを受けるなど、事業主が育児・介護休業法に規定する義務に違反したことが原因で退職した場合には、雇用保険法により特定受給資格者とされ、会社都合で退職させられた人と同じように、失業手当(求職者給付の基本手当)の給付日数が多めに付与されるようになっています。

これは、育児・介護休業法の枠を越えて、政策が推進されている実例の一つです。

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労働基準法が公民権を保障する意味

労働基準法が公民権を保障する意味

<公民権の保障>

労働基準法に次の規定があります。

 

(公民権行使の保障)

第七条 使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

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タイムカードと実際の残業時間が違うとき

タイムカードと実際の残業時間が違うとき

<就業規則にタイムカードで管理するという規定だけがある場合>

厚生労働省のモデル就業規則には、労働時間の管理について次の規定があります。

 

(始業及び終業時刻の記録)

第15条 労働者は、始業及び終業時にタイムカードを自ら打刻し、始業及び終業の時刻を記録しなければならない。

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「限定正社員」から「多様な正社員」へ

「限定正社員」から「多様な正社員」へ

<正社員の定義>

法令には「正社員」という言葉の定義がありません。

つまり「正社員」は法律用語ではないのです。

したがって、正社員の定義は会社ごとに独自に決められています。

正社員の明確な定義の無い職場も多数存在します。

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管理監督者にもある年次有給休暇

管理監督者にもある年次有給休暇

<管理監督者の特例>

労働基準法41条2号に、管理監督者には休日に関する規定が適用されない旨の規定があります。

 

第四十一条 この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

二 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者

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労働基準監督署の重点指導対象がわかる資料

労働基準監督署の重点指導対象がわかる資料

<地方労働行政運営方針>

労働基準監督署の労働基準監督官は、監督指導実施計画に沿って臨検監督(実地調査)を行っています。

この計画は、毎年各都道府県の労働局が作成している「地方労働行政運営方針」に基づいています。

その内容は公開されていて、各都道府県の労働局のホームページで見ることができます。

労働基準行政で優先順位の高いものほど、重点項目の上のほうに記載されていますから、会社の所轄労働基準監督署が監督(調査)に入るとしたら、何を見られるかが把握しやすいのです。  “労働基準監督署の重点指導対象がわかる資料” の続きを読む

昇進によるストレスと恐怖を軽減するために

昇進によるストレスと恐怖を軽減するために

<昇進と言われた時の反応>

会社員が昇進を内示され、あるいは異動の発令があった場合に、頭の中は「年収が増えそうだ」「仕事が大変になりそうだ」ということで一杯になります。

人間は、試験の合格、結婚、我が子の誕生など喜ぶべきことからもストレスを感じる生き物です。

ましてや、昇進のように負担の増加を伴うことからは、より多くのストレスを受けてしまいます。

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突然の欠勤が法令により許される場合

突然の欠勤が法令により許される場合

<生理休暇>

「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」と規定され、これに違反すると30万円以下の罰金という罰則もあります。〔労働基準法68条、120条1号〕

つまり、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を取るのは権利であり、使用者に当たる人がこれを妨げるような発言をすれば、それは違法であるということになります。

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