月別: 2018年8月

不適法な労働条件と本人の同意

不適法な労働条件と本人の同意

<自由な意思による本人の同意がある場合>

労働契約というのは、使用者と労働者との合意によって成立します。ですから、労働条件も基本的には両者の合意によって決定されます。

このことからすれば、労働基準法の規定とは違う労働条件とすることについて、労働者本人が同意しているのであれば問題なさそうに思えます。

しかし、採用されたいがために「残業代はいただきません」「年次有給休暇は取得しません」「入社から5年間は退職しません」というような同意書に労働者が署名・捺印したとしても、本心かどうかは怪しいものです。

では、本人が心の底から同意していれば、その労働条件でかまわないのでしょうか。

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フレックスタイム制の清算期間延長(2019年4月より)

フレックスタイム制の清算期間延長(2019年4月より)

<法改正のポイント>

平成31(2019)年4月1日からは、現行法で1か月が上限とされるフレックスタイム制の清算期間が3か月にまで延長できるようになります。

清算期間を2か月、3か月と延長する場合のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。

・各月の曜日ごとの日数の違いによる不都合が緩和される。

・特定の繁忙月や労働者の都合への対応が容易になる。

・残業代の計算が、原則として2か月、3か月単位になる。

反対に、次のようにやや煩わしくなる点もあります。

・所轄労働基準監督署に労使協定の届出が必要となる。

・長時間労働が慢性化している場合には残業代の計算が複雑になる。

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取引先との間でのパワハラ・セクハラ

取引先との間でのパワハラ・セクハラ

<社員とは限らない被害者・加害者>

多くのハラスメントは社員同士で問題となります。

社内のハラスメントを放置することは、会社にとって明らかにマイナスですから、積極的な対応をすることに躊躇する理由はありません。

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年次有給休暇を取得させる義務(2019年4月より)

年次有給休暇を取得させる義務(2019年4月より)

<法改正のポイント>

年次有給休暇は、労働者の所定労働日数や勤続年数などに応じた法定の日数以上を与えることになっています。

与えるというのは、年次有給休暇を取得する権利を与えるということです。

実際に労働者の方から「この日に年次有給休暇を取得します」という指定が無ければ、使用者の方から積極的に取得させる義務は無いのです。

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不十分な社員教育がもたらすパワハラ

不十分な社員教育がもたらすパワハラ

<就業規則の規定>

職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係など「職場内での優位性」を背景に、「業務の適正な範囲」を超えて、精神的・身体的苦痛を与え、または、職場環境を悪化させる行為をいいます。これが厚生労働省による説明です。

これによると、「精神的・身体的苦痛を与えこと」あるいは「職場環境を悪化させる行為」という実害の発生が、パワハラ成立の条件のようにも見えます。しかし、企業としてはパワハラを未然に防止したいところです。

ですから、就業規則にパワハラの定義を定めるときは、「精神的・身体的苦痛を与えうる言動」「職場環境を悪化させうる言動」という表現が良いでしょう。

厚生労働省が公表しているモデル就業規則の最新版(平成30(2018)年1月版)では、次のように規定されています。

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ミスが多すぎる新人への退職勧奨(退職勧告)

ミスが多すぎる新人への退職勧奨(退職勧告)

<本来は自由な退職勧奨>

「勧奨」は、勧めて励ますことです。「勧告」は、ある事をするように説いて勧めることです。

「退職勧奨」の例としては、「あなたには、もっと能力があると思います。たまたま、この会社が向いていないだけです。他の会社では実力を発揮できるでしょう。退職について真剣に考えてみてください」といった内容になります。

「退職勧告」の例としては、「入社以来ミスが多いことは、あなた自身も残念に思っているでしょう。まわりの社員も、ずいぶん親切に丁寧な指導をしてきましたが、これ以上はむずかしいと思われます。退職を考えていただけますか」といった内容になります。

しかし、「退職勧奨」と「退職勧告」は厳密に区別されず、ほとんど同視されています。

いずれにせよ退職勧奨は、会社側から社員に退職の申し出をするよう誘うことです。これに応じて、社員が退職願を提出するなど退職の意思表示をして、会社側が了承すれば、労働契約(雇用契約)の解除となります。

もちろん、退職勧奨を受けた社員が、実際に退職の申し出をするかしないかは完全に自由です。

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同一労働同一賃金と福利厚生の考え方

同一労働同一賃金と福利厚生の考え方

<同一労働同一賃金>

日本の「同一労働同一賃金」は、仕事ぶりや能力が適正に評価され、意欲をもって働けるよう、同じ企業内で正規雇用労働者(正社員、無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。

欧米で普及している同一労働同一賃金の考え方を日本に普及させるにあたっては、日本の労働市場全体の構造に応じた政策とすることが重要であり、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇の不均衡に焦点が当てられています。

平成28(2016)年12月には、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差がどのような場合に不合理とされるかを事例等で示す「 同一労働同一賃金ガイドライン案 」が「 働き方改革実現会議 」に提示されました。

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雇い止めに納得しないトラブルに備えて

雇い止めに納得しないトラブルに備えて

<雇い止めとは>

会社がパートやアルバイトなど有期労働契約で雇っている労働者を、期間満了時に契約の更新を行わずに終了させることを「雇い止め」といいます。

一定の場合に「使用者が(労働者からの契約延長の)申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす」という抽象的な規定があります。〔労働契約法19条〕

これは、数多くの裁判の積み重ねによって作られた「雇い止めに関する法理」という理論を条文にしたものです。ですから、雇い止めがこの理論による有効要件を満たしていなければ、裁判では無効とされ、有期労働契約が自動的に更新されることになります。

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就業規則の絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項

就業規則の絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項

<一般的な説明>

就業規則に記載する内容には、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と、その事業場で定めをする場合に記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)があります。〔労働基準法89条〕

 

【絶対的必要記載事項】

① 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項

② 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

③ 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

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知的障害者・精神障害者の懲戒解雇

知的障害者・精神障害者の懲戒解雇

<解雇の意味>

雇い主から「この条件でこの仕事をしてください」という提案があり、労働者がこれに合意すると労働契約が成立します。

労働契約は口頭でも成立します。ただ労働基準法により、一定の重要な労働条件については、雇い主から労働者に対し、原則として書面による通知が必要となっています。

解雇は、雇い主がこの労働契約の解除を労働者に通告することです。

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