雇用継続給付手続きの署名・押印省略

雇用継続給付手続きの署名・押印省略

<雇用継続給付>

雇用継続給付とは、職業生活の円滑な継続を援助、促進することを目的とし、「高年齢雇用継続給付」、「育児休業給付」、「介護休業給付」が支給されるものです。

 

・高年齢雇用継続給付 ― 60歳到達等時点に比べて賃金が75%未満に低下した状態で働き続ける60歳以上65歳未満の雇用保険加入者(正しくは被保険者)に支給されます。

・育児休業給付 ― 育児休業を取得した被保険者に支給されます。

・介護休業給付 ― 介護休業を取得した被保険者に支給されます。

※支給には、それぞれ一定の条件があります。

<手続きの変更>

従来は、それぞれの申請書に雇用保険被保険者の署名・押印が必要でした。

平成30(2018)年10月1日に、雇用保険法施行規則の⼀部を改正する省令が施行され、その申請内容等を事業主等が被保険者に確認し、被保険者と合意のもと「記載内容に関する確認書・申請等に関する同意書」を作成して保存することで、申請書への被保険者の署名・押印を省略することができるようになりました。なお、保存期間は手続き完結の日から4年間です。

この手続きが認められる要件は、事業主が被保険者に対して同意書を提出させて、これを事業主が保存していることです。原則として、ハローワークに同意書を提出する必要はありません。

申請書の申請者氏名(印)の欄や、賃金証明書の確認印又は自筆による署名の欄には、「申請について同意済」と記載してください。電子申請も同様です。

 

<手続き簡素化のメリット>

雇用継続給付は、2か月に1回の申請により継続的に給付を受けるものです。

そのため、手続きのたびに受給する被保険者の署名を求めることになります。

高年齢雇用継続給付受給者の署名を求めるのは、受給者が手続き担当者の近くで勤務していれば比較的簡単です。

しかし、遠方の店舗などで勤務している場合には、郵送でのやり取りになるなど、手間がかかる他、ハローワークへの提出期限に間に合うかの心配があります。

また育児休業給付は、休業中の受給者とのやり取りになりますので、やはり同様のことが言えます。

今回の手続き簡素化によって、このような不便が解消されたわけです。

ただし、被保険者が合意しなければ、従来の方法で手続きすることになります。

 

社会保険労務士 柳田 恵一