月: 2020年6月

障害状態確認届(診断書)の提出期限延長

障害状態確認届(診断書)の提出期限延長

<障害年金の更新期間>

社内にも、障害年金を受けながら勤務している従業員がいると思います。

障害年金の更新期間は1~5年の間で設定されており、更新期間満了(誕生月末日)までに診断書を提出し、障害等級に該当していることが確認されれば、障害年金の受給が継続される仕組みです。

会社としては、この更新手続が円滑に進むよう、更新のための受診日に年次有給休暇を確実に取得できるようにするなど、配慮する必要があります。

ただし、症状が「永久固定」の場合には、診断書の提出が不要です。

 

<提出期限延長の概要>

この度、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、障害状態確認届(診断書)の提出期限が1年間延長されることとなりました。

具体的には、令和2年2月末から令和3年2月末までに提出期限を迎える障害年金受給者について、提出期限がそれぞれ1年間延長されます。

これに伴い、令和2年2月から令和2年6月の間に提出期限を迎える受給者は、現時点で、診断書を作成・提出する必要がありません。

また、令和2年7月から令和3年2月までの間に提出期限を迎える受給者に、今回は日本年金機構から障害状態確認届(診断書)が送付されません。

障害状態確認届(診断書)は、来年以降、改めて送付されます。

※特別障害給付金の受給資格者も対象となります。

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退職後の傷病手当金

退職後の傷病手当金

<健康保険法の規定>

健康保険法は、退職後であっても一定の条件を満たせば、傷病手当金を受給できるとしています。

 

【健康保険法第104条】

被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き一年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者(第百六条において「一年以上被保険者であった者」という。)であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。

 

<1年以上の被保険者期間>

健康保険加入者(被保険者)の資格を喪失した日の前日までに、被保険者期間が1年以上あることが必要です。

退職によって資格を喪失する場合、健康保険は退職日まで有効で、翌日に資格を喪失することになります。

ただし、被保険者期間には、任意継続被保険者の期間や、共済組合の組合員の期間は含まれません。

勤務先や保険者が変わっても被保険者期間は通算されますが、途中に空白期間が1日でもあると通算されません。

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使用者責任の逆求償

使用者責任の逆求償

<使用者責任の求償>

従業員が、勤務中に第三者に損害を与えることがあります。

たとえば、従業員が勤務中に会社の車を運転していて交通事故を起こし、第三者に怪我をさせたような場合です。

この場合に、事故を起こし怪我をさせた従業員は、第三者に対して損害賠償責任を負います。不法行為責任です。〔民法第709条〕

それだけでなく、会社も、相当の注意をしていたなど一定の条件を満たした場合を除き、使用者責任を負うことになります。〔民法第715条第1項〕

会社が使用者責任に基づき、損害賠償を行った場合には、従業員に対してその責任の程度に応じて賠償額の一部を負担させることができます。

求償権の行使です。〔民法第715条第3項〕

これらのことについて、民法は次のように規定しています。

 

【使用者等の責任】

第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

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短時間労働者に対する社会保険の適用拡大(法改正)

短時間労働者に対する社会保険の適用拡大(法改正)

<年金制度改革の方向性>

「労働者として働く人には社会保険を適用する」というのが、今後の年金制度改革の基本的な方向性として示されています。

かつては、フルタイム労働者か、これに近い労働条件で働いている人だけが社会保険に入るものとされていました。

この基準が見直されて、より多くの労働者が社会保険の加入者(被保険者)になっていくように、法改正が重ねられていくことになります。

 

<現在の特定適用事業所の基準>

平成28(2016)年10月から、従来の基準での社会保険加入者(被保険者)が500人を超える企業は、特定適用事業所とされました。

ここで、加入者(被保険者)の数は、法人の場合、同じ法人番号の全事業所についてカウントします。

特定適用事業所では、週所定労働時間が20時間以上で、雇用期間が1年以上と見込まれる労働者は、賃金の月額が8万8千円以上であり、学生でなければ、社会保険の加入者(被保険者)となります。

また、平成29(2017)年4月から、社会保険の加入者(被保険者)が500人以下の企業であっても、労使の合意によって、特定適用事業所の扱いを受けるようにすることができるようになりました(任意特定適用事業所)。

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