カテゴリー: 人事管理

自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導の実例(令和3年)

自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導の実例(令和3年)

<監督指導・送検等の状況>

令和3年にトラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して労働局や労働基準監督署が行った監督指導や送検等の状況について、厚生労働省が取りまとめ公表しました(令和4(2022)年7月27日)。

対象は自動車運転者を使用する事業場ですが、この業界に特有ということではなく、すべての事業場に共通する問題を含んでいます。

ここでは、監督指導の実例を3件ご紹介させていただきます。

<労働時間の適正な把握についての監督指導>

トラック運転者の荷積時間等が把握されておらず、適正な労働時間管理が行われていませんでした。

また、支払われていた割増賃金額は、把握されていた範囲の時間外・深夜労働時間数で計算した額に満たないものであり、割増賃金の支払いが不足していました。

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令和3年改正育児・介護休業法Q&Aの追加2

令和3年改正育児・介護休業法Q&Aの追加2

<令和3年改正育児・介護休業法Q&A追加>

令和4(2022)年7月25日、厚生労働省が令和3年改正育児・介護休業法に関するQ&Aに18項目を追加しました。

企業にとって影響の大きな項目を、2回に分けてご紹介しています。

今回は、前回の続きです。

<出生時育児休業期間の年次有給休暇付与の出勤率算定>

出生時育児休業は、年次有給休暇付与の出勤率算定に当たって、出勤したものとみなされます。

また、出生時育児休業中に部分就業を行う予定であった日について、欠勤した場合や子の看護休暇等の年休の出勤率算定に含まれない休暇を取得した場合についても、出勤したものとみなされます。

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令和3年改正育児・介護休業法Q&Aの追加1

令和3年改正育児・介護休業法Q&Aの追加1

<令和3年改正育児・介護休業法Q&A追加>

令和4(2022)年7月25日、厚生労働省が令和3年改正育児・介護休業法に関するQ&Aに18項目を追加しました。

新型コロナウイルス感染症拡大を受け、企業はオンラインでの対応を志向しますが、その実効性が担保されないものについては、義務を履行したことにはならないとするなど、企業に警鐘を鳴らす内容となっています。

企業にとって影響の大きな項目を、2回に分けてご紹介いたします。

<妊娠・出産等の申出について>

個別の周知・意向確認の措置について、印刷可能な書面データをイントラネット環境に保管しておき、妊娠・出産等をした者はそれを確認するようにあらかじめ通達等で社内周知しておく、という方法では書面による措置として認められません。

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個別労働紛争解決制度の事例(東京都令和3年度)

個別労働紛争解決制度の事例(東京都令和3年度)

<個別労働紛争解決制度の施行状況公表>

東京労働局は「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づく個別労働紛争の解決を図る制度(総合労働相談、助言・指導、あっせん)を施行しています。

また、「男女雇用機会均等法」、「育児・介護休業法」、「パートタイム・有期雇用労働法」、「パートタイム労働法」、「労働施策総合推進法」に基づく個別労働紛争の解決を図る制度(援助(助言・指導)、調停)を施行しています。

令和4(2022)年7月21日、東京労働局が個別労働紛争解決制度に関する令和3(2021)年度の施行状況を取りまとめ公表しました。

これによると、「いじめ・嫌がらせ」関連の相談が9年連続で最も多いことが分かります。

企業のハラスメント対策は、継続的に強化されていく必要が感じられます。

<令和3年度の解決事例>

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男女間賃金格差の公表義務化

男女間賃金格差の公表義務化

<賃金格差の公表義務化>

大企業に男女の賃金の差異の情報公表が義務化されます。

令和4(2022)年7月8日、厚生労働省が女性活躍推進法の省令・告示を改正し同日施行しました。

今回の改正により、女性の活躍に関する情報公表項目として「男女の賃金の差異」が追加され、常用労働者301人以上の大企業に対し、情報公表が義務化されます。

<実施時期>

女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の開示義務化は「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」(令和4年6月7日閣議決定)で、今夏の制度改正実施・施行が決まっていました。

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職場における学び・学び直し促進

職場における学び・学び直し促進

<職場における学び・学び直し促進ガイドライン>

令和4(2022)年6月29日、厚生労働省が「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」を策定し公表しました。

前年12月の労働政策審議会建議『関係者の協働による「学びの好循環」の実現に向けて(人材開発分科会報告)について』を踏まえ、労働政策審議会人材開発分科会では議論が重ねられてきました。

企業・労働者を取り巻く環境が急速かつ広範に変化し、労働者の職業人生の長期化も同時に進行する中で、労働者の学び・学び直しの必要性が益々高まっています。

変化の時代においては、労働者の「自律的・主体的かつ継続的な学び・学び直し」が重要であり、学び・学び直しにおける「労使の協働」が必要となります。

厚生労働省は、このような背景を踏まえて、ガイドラインを策定したと説明しています。

今回策定された「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」では、職場における人材開発(「人への投資」)の抜本的な強化を図るため、基本的な考え方や、労使が取り組むべき事項、公的な支援策等が体系的に示されています。

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東京労働局管内の送検状況(令和3年度)

東京労働局管内の送検状況(令和3年度)

<送検状況の概要>

令和4(2022)年6月30日、東京労働局が令和3年度の送検状況を取りまとめ公表しました。

令和3(2021)年4月から令和4(2022)年3月までの1年間に、東京労働局と管下の労働基準監督署(支署)では、81件(前年度比11件増)の司法事件を東京地方検察庁に送検しました。

送検した司法事件の違反事項をみると、労働安全衛生法が定める危険防止措置に関する違反が36件となっているなど、労働安全衛生法違反の事案が増加(前年度比9件増)しています。

また、労働基準法・最低賃金法では、賃金・退職金不払に関する違反や労働時間に関する違反等がみられました。

業種別でみると、建設業(17件)が最も多く、ついで清掃・と畜業(15件)となっています。

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事業開始等による失業手当受給期間の特例

事業開始等による失業手当受給期間の特例

<受給期間の特例の新設>

失業手当(正しくは雇用保険の基本手当)の受給期間は、原則として、離職日の翌日から1年以内となっています。

令和4(2022)年7月1日から、事業を開始等した人が事業を行っている期間等は、最大3年間受給期間に参入しない特例が新設されています。

これによって、仮に事業を休廃業した場合でも、その後の再就職活動にあたって、基本手当を受給することが可能になりました。

<特例申請の要件>

特例を申請するためには、事業が次の5つの要件すべてを満たす必要があります。

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労働者協同組合

労働者協同組合

<労働者協同組合の必要性>

少子高齢化が進む中、子育て、介護、地域の活性化など幅広い分野での担い手が必要とされています。

これらの担い手が不足しており、多様な働き方を実現しつつ、地域の課題に取り組むための新たな組織として労働者協同組合が創設されました。

<労働者協同組合法>

令和4(2022)年10月1日、労働者協同組合法が施行されます。

労働者協同組合法は、労働者協同組合の設立や運営、管理などについて定めた法律です。

この法律は、労働者協同組合が、持続可能で活力ある地域社会に資する事業を行うことを目的とし、次の3つを基本原理とすることを示しています。

・組合員が出資すること  

・その事業を行うに当たり組合員の意見が適切に反映されること

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パワハラを受けたと思い込んで精神障害

パワハラを受けたと思い込んで精神障害

<パワハラによる労災認定>

現在の「心理的負荷による精神障害の認定基準」には、「パワーハラスメント」の出来事が「心理的負荷評価表」に追加されています(令和2年5月29日付基発0529第1号通達)。

業務により精神障害を発病した可能性のある人に対しては、この基準が適用されて労災保険適用の有無が検討されます。

ですから、パワハラを受けたという思い込みが原因で精神障害を発病した場合には、「パワハラによる労災」が認定されないことになります。

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